現実には今後はますます高さを利用していかなくてはならない。都市に住む以上はそうせざるを得ない。そのためには、今までの平地での平面的な一戸建ての住まい方から、高層で立体的な住まい方へと、住生活も住宅もかなり物理学的な発想の転換が必要となってくる。収納装置なども立体的にシステム化され、さしずめ物理というより物利学といったところだ。意地悪な実験住まいがますますシステム化され装置化されるといっても、人間の生活そのものがシステム化され、住宅が装置化されるのではない。
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物理・学的発想といっても、住まい方をそうした一つの法則としてとらえたり、原理を究明することでもない。こと住まいや住まい方について、学者や研究機関がこうした調査や研究をすると、よくそうした間違いを犯し、少しも現実的な住生活の役には立たないことが多い。要は、日常的な生活の中に、少しずつ科学的な知恵と発想を加えたいということである。特に空間の使い方、物の整理などは、物理学的に考える姿勢が大切で、その結果、普段の生活が広々と、自由に、そして時にルーズに、暮らせるようになるのである。