ドライエリアに面しているサッシ上部の梁には、中央に縦に貫通したヒビが入っています。この段階で、もうこのコンクリートの打ち方は間違っていたとわかりましたが、もう少しくわしく観察すると、ジャンカを発見しました。ハウスメーカーの工事担当者の了解をもらって、その部分を少しハツリ(壊わすこと)ました。するとすぐにスペーサーが横に使われているのが確認できました。スペーサーとは、鉄筋のかぶり厚さ(コンクリート表面までの間隔)を確保するために、鉄筋にひっかけて型枠との間に必要な間隔を保つための円盤状のものですが、本来は縦に使います。横に使うとこの円盤状の面に砂利が引っかかり、その下部分に空隙ができるからです。まさしくこの現場は、間違った施工をしていたのです。ひととおり調査をしてわかったことは………・外壁にヒビが20カ所以上あること・梁の中央部に貫通したヒビがあること・スペーサーの使用方法が間違っていること・コンクリートを流し込む際の時間管理を怠っていること。以上のことから、構造上大きな問題があることがわかったわけです。このことを踏まえて、このコンクリートは施工方法を間違えたうえに構造上大きな問題があるので、解体してやり直しをする必要があるとの申し入れをしました。ハウスメーカーはその非を認め、こちらの申し入れどおり工事のやり直しをすることになりました。もちろん費用はすべてハウスメーカー負担であることは当然で、施工業者も変更してもらいました。ハウスメーカーの地下室工事の大半は下請け業者任せで、下請け業者の選択を間違えるとこのようなとんでもないことが起こる可能性があるというのが、おわかりになったと思います。
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