住宅建設計画がいわゆる政策として閣議決定に持ちこまれたのは、日本経済が高度長に一区切りをつけた昭和41年であった。閣議決定は、そのまま国家的政策である。高度成長政策を資本の急蓄積政策=資本の再生産条件の整備政策とみれば、その皮切りの所得倍増政策は、これより5年も早い昭和35年にいち早く閣議決定をみた。資本の再生産条件の急速な整備が、人間の生命の再生産の基礎をかたちづくる住宅政策よりも優先して5年も早く国家的政策となって実行されたのである。
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住宅問題は土地問題である。土地が問題化しないときは、住宅建設は予算上でかなりはずされた。土地が問題化したときに、予算は住宅建設を優遇する。住宅建設が予算にうら打ちされて名実ともに国家政策の体裁をなしたそのときに、住宅問題は国家権力にさえも手に負えぬ地価問題となったのである。