問題なのは、不安やストレスを、妻1人が抱え込んでしまいがちなことである。この間、300万円の追加だって言われたばかりなのに、今度は500万だって言うの。あなた、どうしましょう」「オレは知らないよ。みんなオマエに任せてあるだろう。とにかくウチでは、何もかもひっくるめて3000万しか出せないんだから、うまくやりくりしろよ」しかし、奥さんが交渉しなければならない相手は、海千山千のプロの営業マンなのだ。素人の主婦に勝ち目はない。
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玄関ドアのランクアップをあきらめるくらいで話が納まるのなら簡単だが、場合によっては、着工の直前になって「ちょっと手違いがあった。この追加予算を飲まなければ工事が始まらない」などと言われることもある。そんなとき、タチの悪い担当者なら、主婦相手に平気でかけ引きする。「それじゃあ、奥さん。もう、やめますか?他の工務店に頼んでみたらどうですか?」奥さんにしてみれば、たまったものではない。これまで何ヵ月も面倒な交渉をくり返し、設計図を書き直し、ようやくここまでこぎつけたのだ。今さら施工業者を変更して1からやり直すなど、できる相談ではない。夫のアドバイスがほしいと心底、思うのは、こういうときだろう。それなのに、夫は面倒くさそうにくり返すばかり。「オマエが決めたことだろう」夫たちには、自分の妻がどれほど深刻な苦境に立だされているのか、わかっていない。